会議報告:個体レベルのがん研究パラダイム ‐動物発がんモデルと分子機構の解明‐


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会議報告:個体レベルのがん研究パラダイム ‐動物発がんモデルと分子機構の解明‐

2012/02/21
研究内容

 2012年1月18日、19日の2日間、滋賀県琵琶湖のほとりの琵琶湖ホテルで「文部科学省科学研究費新学術領域研究、がん研究分野の特性などを踏まえた支援活動」主催の平成23年度「個体レベルのがん研究支援活動」ワークショップ、「個体レベルのがん研究のパラダイム」が開催され、大学院2年の上田と3年の秋山も、松田講師、石渡准教授の指導のもと、ポスター発表に参加してきました。
 私の発表は「浸潤性膵管癌組織におけるepithelial splicing regulatory protein1(ESRP1)の発現と役割の検討」です。ESRP1は様々な遺伝子のスプライシングを制御するRNA結合蛋白質であり、我々の教室で研究を進めているFGFR2のスプライシングも制御します。ESRP1は、上皮特異的アイソフォームであるFGFR2IIIb の転写を促進させることが報告されています。私は浸潤性膵管癌におけるESRP1の発現と役割について研究しており、今回その成果を報告いたしました。ESRP1の制御機構、低分化型の膵癌でESRP1発現低下が見られる理由、エピジェネテイックな制御機構、及びFGFR2のリガンドであるFGFを投与した際の変化などについて、多数の厳しいご指摘をいただき非常に参考になりました。
 また、他の研究者の発表では、我々と同年代でありながら、研究内容やプレゼンテーションの表現力に目を見張るものがありました。発表内容の多くはトラスジェニックマウスを用いた実験で、今後の自分達の研究に役立てられるものでした。 
 懇親会の場でも様々な研究者からお話を伺うことができ、大変有意義でした。東京に帰るためホテルを出ると、その後ろに大きな琵琶湖が夕日を受けて輝いており、研究という長い道程のスタート地点に立ったばかりの我々を送り出そうとしてくれているように感じました。今回のセミナーを通して、研究に立ち向かう強い意志と高い意欲を得ることができました。

(大学院生、上田純志)

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